あなたの周りにやけに説得力がある人っていませんか?「この人が言っているんだからそうなんだろうなぁー」と思ってしまうすごい人です。
ちなみに僕はいました。僕と会社は違ったんですが、会議などで会うと「何てこの人は説得力がすごいんだろう。一体何が違うんだろう」と思ってました。
そこで、僕は実際にその人の言動などを分析し、そこから見えたものを、自分の仕事にも応用してみたんですよ。そしたら、商談でも相手のことを説得させることができるようになったんですよね。
なので今回は、僕が実際に説得力がある人から見て盗み体系化した、説得力を劇的に高める7つのコツを紹介します。
Contents
あなたの説得力を劇的に高める7つのコツ
1. 主張と根拠をセットにして話す
一つ目は、主張と根拠をセットにして話すことです。
あなたはこれから何かを主張するとき、必ず主張に対する根拠を話すようにしてみてください。
「これは◯◯なんです。なぜなら、〜です。」
このフレーズに沿って話すだけで、あなたの説得力は倍増しますよ。なぜなら、人は何かの主張を受け入れる際、それが正しいと思える根拠が欲しい生き物だからです。
例えば、もしあなたがプリンターの営業マンから「プリンター買って下さい」と営業されているとします。そのとき、「とにかくこのプリンターは良いんです!良いんですよ!!」と主張されても、なんかしっくりきませんよね?何で良いの??と思いませんか?
でも、「この商品は今あなたが使っているプリンターより良いんです。なぜなら、今あなたが使っているプリンターは印刷するのに起動が5秒かかりますが、この機械はそれが2.5秒でできます。しかも、今のあなたのプリンターは、プリントアウトしてもホチキス止めができないですよね?このプリンターは、プリントアウトするとホチキス止めも自動でしてくれます。今回紹介しているプリンターなら、あなたの負担を取り除き、かつ時間も節約できますよ」
もしあなたがこう伝えられたら、主張も受けやすくなりませんか?なりますよね。なぜなら「良い商品です」という主張に対して、「それを買うと時間が短縮される」という根拠と、「手間が軽減される」という根拠がセットになっているからです。
このように、主張と根拠がちゃんとセットになっていると、あなたの主張は受け入れられやすくなります。
2. 根拠には数字を入れる
二つ目は、根拠には数字を入れることです。
上述した文章でも、「5秒」「2.5秒」という数字が出てきましたね。時間だったり、お金だったり、数字というのはもともと説得力があるものなんです。
なぜなら、数字は事実だからです。人は事実に対しては納得できるものなんです。
- この会計ソフトを使うと、あなたの事務作業の時間がすごく短縮されるんです。
- この会計ソフトを使うと、あなたの事務作業の時間が今の1/10に短縮されるんです。
どっちが説得感ありますか?後者ですよね。すごくというのはすごく曖昧ですが、1/10は数字であり事実です。説得感を持たせるためにも、根拠には数字を入れると良いです。
3. 小さな同意を重ねていく
三つ目は、小さな同意を重ねていくことです。
特にあなたが何か大きなことで相手を説得したい場合、なかなか相手の心を動かすことは難しいです。そんなときに役立つのが、「小さな同意を重ねていく方法」です。
例えば、あなたが「10万円の洗濯乾燥機」を主婦に売りたいと思っているとします。でも、主婦の方は10万円の洗濯乾燥機を買うことは普通抵抗があります。そんなときの話の進め方は、まず小さなことで相手の同意をとることです。例えば、
- 「あなたは毎日洗濯をしますよね?」⇨はい、します。
- 「今あなたは小さな洗濯機を使っていて、週に何回も洗濯をしなくてはいけないですよね?」⇨はい、そうです。
- 「もし洗濯をする回数が減ったら、あなたの毎日の負担は減ると思いませんか?」⇨はい、減ります。
- 「それに、あなたは洗濯の都度、服を干していますよね?大変じゃないですか?」⇨はい、なかなか大変です。
- 「ではもし一度に多く洗えて、かつ乾燥までしてくれ、それでいて服が痛まない洗濯乾燥機があったとしたら、毎日の負担はもっと減ると思いませんか?」⇨すごく減ると思います。
- 「そしたらその浮いた時間を、あなたがやりたい趣味に使うこともできますよね。」⇨はい、使えます。
- 「毎日のあなたの負担を減らすこととも、あなたの時間を増やすことも、たった10万円でできます。一見高いように思えますが、この負担は毎日のことです。それが取り除けるなら、10万円払う価値があると思いませんか?」⇨ある気がします。
こういう風に、いきなり10万円の商品を売り込むのではなく、まずは「はい」と賛同してくれやすい「小さな質問」を多数相手にぶつけます。この小さな質問から小さな同意をたくさん得ることで、その後の大きな同意がグッと得やすくなるんですよ。
これは行動心理学の観点で明らかにされているのでぜひとも学んで欲しいですが、すごく効果的な手法です。「大きな説得をしたい。でも相手が飲みそういない」そういう場合はまず小さな同意を得ることで、大きなことでも説得できるようになりますよ。
4. 事例や例え話を豊富に添える
四つ目は、事例や例え話を豊富に添えることです。
スッと主張が入ってくる人の話って、事例や例え話といったストーリーがふんだんに織り込まれているんですよね。僕はこのことに、読書をしていて気づきました。
少し余談ですが、僕は読書をすごくします。特に読むのがビジネス書で、中でも長年読まれ続けてきた名著を好んで読みます。海外で何年もの間読み続けられている、D・カーネギーの「人を動かす」とかですね。
【おすすめのビジネス書100選】良質な学びが得られる良書をまとめた
こういう長年に渡って語り継がれてきた名著を読んでいて僕が気づいたことが、こういう類の本のほとんどは、実は「大量の事例」で中身が埋め尽くされているということでした。こういう名著は主張一つに対し、事例や例え話が10も20もあることも少なくないんです。
何でこんなに事例がたくさんあるんだろうと思い考えたんですが、その理由は「人はストーリーがあることで、具体的に物事をイメージできるから」なんです。読者が主張を受け入れるためには、読者がイメージしやすいストーリーをふんだんに織り込むことが必要なんです。ストーリーこそが、人の心を動かすからです。
この本の例と同じことが、実際の生活やビジネスの場でも言えます。人はストーリーや事例があるとイメージでき、心が動きます。だから、何かを説得したいときも、この原理を使えば良いんです。僕は上記の3まで説明してきた中でたくさん事例を出しましたが、事例があったことによって具体的にイメージできましたよね?そういうことです。
人は、ストーリーがあって初めてそのことを具体的にイメージすることができます。心が動きます。だから、事例や例え話をどんどん織り込みましょう。それが、あなたの説得力を高める方法です。
5. 良いことも悪いことも話す
五つ目は、良いことも悪いことも正直に話すことです。
世の中に100%完璧なものは少ないです。多くのものは欠陥やデメリットがあります。
それにも関わらず、人って何か説得したいことがある場合、その事実を忘れて良いことばかり話したくなるものなんですよ。本来どんなことにもマイナス面はあるものですが、とにかく良くみせようとプラスの面ばかり話してしまうものなんです。
でもそれって逆に不自然なんです。「何か良いことばっかり言ってるけど、本当に全部正しいのかな??」こう思われても不思議じゃないです。
あなたの前に、何聞いても全部良いことしか答えない営業マンと、良いことも悪いことも全部話してくれる営業マンがいたら、どっちが信頼できますか?僕なら後者です。
悪いことも隠さず語ることで、逆にあなたの信用も説得力も上がるんです。
6. 断言する
六つ目は断言することです。
- 〜じゃないでしょうか?
- 〜だと思います。
- 〜かなぁ。。
こういう曖昧な言葉は、使い所によっては効果がありますが、こと説得をする場面では逆効果です。特にあなたが一番主張したいことに、これらの曖昧な言葉を使うのはマイナスでしかありません。
あなたが一番主張したいこと、説得したいことは、断言しましょう。断言することで、相手もそれを信じることができます。
7. 何より、自分が主張していることが正しいことをちゃんと確認する
最後の7つ目は、自分が主張していることが正しいことを、ちゃんと確認することです。
どれだけ主張に根拠や数字、事例を添えても
どれだけ小さな同意を重ねても
どれだけ力強く断言しても
そもそもの主張自体を、あなた自身が正しいと思っていなければ、意味がありません。
だからこそ、何より、自分が主張したいこと、説得したいことが正しいことを、入念に確認しましょう。「これは正しい」そう思えることが、説得する上では何より大切です。
説得力はスキルだ
述べてきたとおり、説得力は天性の才能ではなくスキルです。スキルは後天的に身につきます。だから、もし今あなたが「自分には説得力がない・・・」と思っているなら、説得力は今からでも身につきますよ。
そして説得力を高めるなら、今回話した7つのコツを試してみてください。そうすれば、あなたは説得力のある人になれますよ。