外資系企業って、外資系というワードだけで良いイメージが先行しすぎていると思うんですよね。
外資系と聞くだけで「凄い!外資系なんだね!」「さぞかしエリートなんだろうな!」とイメージを持つ人は特に日本人に多いんですが、これって本質的には間違っています。
本質的に外資がすごいのではなく、日本にいてもその名がとどろくほどの外資系企業は、単に世界トップレベルなので、外資がすごいのではなく、世界トップレベルの企業はさすがですね、という話が、なぜかステレオタイプに「外資がすごい」に変換されがちな罠。
— 山口義宏@インサイトフォース (@blogucci) 2017年11月13日
本当にこの通り。僕も海外で働いてましたが、海外から見たら日本企業は外資。
「やっぱTOYOTAは凄い」と海外では言われてましたが、結局凄い企業はどこいっても凄いし、凄くない企業は外資でも日系でも普通に余るほど存在する https://t.co/IaFLL0lFMh
— ジョー (@TECHCAREER3) 2017年11月13日
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外資系企業のイメージ
外資系のイメージというと、
- 世界レベルのビジネスを展開している
- エリート社員が多く在籍している
- 日系では考えられないほどの高給をもらっている
- 働いている人もグローバルに活躍している
こんなイメージをあなたも持っているかと思います。でもこれって、ある意味合っているんですが、本質的には間違っています。
外資系ってそもそも何??
そもそも外資系って何でしょうか?外資系とは「外国の資本が一定以上入っている会社」です。外国法人か、日本企業だけど外国資本が一定以上入っている企業です。
外国資本があるかないかなんですよね。定義上、日系企業と外資系企業の違いはここにあります。
外資系企業も多種多様
さて、外資系企業と一言でいっても、本当に多種多様です。
日本で最も有名な外資系企業は「Google」だと思います。他にもAmazonやApple、マッキンゼーなども有名な外資系企業ですね。
これらは日本でも有名な外資系企業で、かつ非常に優れた企業です。ビジネス規模も桁違いに大きく、とても優秀な社員が揃っている世界的な企業です。
こういう著名な企業の印象が強すぎるあまり、日本では「外資系企業=良い企業」という構図が成り立っています。
でも本質的には、「外資系=良い企業」ではなくて、「Google=良い企業」「Amazon=良い企業」なんですよ。外資系企業だから凄いんじゃなくて、GoogleやAmazonが一企業として際立っているだけです。
日本ではGoogleやAmazonなどの企業が外資系企業のイメージを作っているため、「外資系企業は凄い」という価値観が自然と広まっています。そのイメージの強さから、どんなに無名な企業であっても「外資系」という括りがあるだけで、一段も二段も上に格付けされてしまう現象が日本では起きているんですよ。
あなたも「外資系」と聞いたら、それだけで「なんかすごそう」と思いませんか?これこそ、日本人の間で作られた「外資系」のイメージなんです。
TOYOTAも小さな日系メーカーも、海外に行けば外資系企業
逆の立場で考えるとイメージしやすいと思いますが、海外の人から見たら、TOYOTAも、小さな日系メーカーも、どちらも同じ「外資系企業」ですよね。
日本人の立場から見れば、TOYOTAと小さな日系メーカーでは天と地の差ほどの違いがあります。でも今の日本人は、外資系という括りだけで、TOYOTAと小さなメーカーを同じようなレベル感で括り、見ているのが実態なんですよ。
日本人の立場から見れば、TOYOTAと小さな日系メーカーでは規模も事業も全く違うことがわかるはずです。でも、対象が海外の企業となると、途端にそれがイメージできなくなるんです。
本質的には、外資系企業だから凄いということはあり得ません。Googleやマッキンゼーが凄いだけで、外資系だから凄いということはありません。外資だから凄い、日系は凄くないという括りでは見れないものなんです。
外資系企業の実態
僕は現在キャリア支援をしており、多くの外資系企業の採用を手伝っていますが、
- グローバルどころか日本の地域企業にしかビジネスを展開してない
- エリートを集めるどころか未経験採用ばかりやっている
- 年収300万円台
こんな外資系企業は実際のところ普通にありますよ。外資系だから外国人が多いと思えば、実際中は日本人だらけの会社もありますし、グローバルな仕事ではなく日本の地方を回る地味な仕事をしている外資も多いです。
そもそも外資系は日本エリアをビジネス拠点に「敢えて」選んでいるため、日本の外資系企業に勤めるサラリーマンの役割は、日本におけるビジネスを発展させることです。
つまり、ビジネス対象は海外ではなく日本なわけで、外資系だからグローバルな仕事に携われるといったらそうじゃないんです。ここを勘違いして外資系に転職し、イメージとのギャップで退職をする人は未だに一定数存在します。
逆に、日系企業に就職して海外赴任の方が、世界を相手にしたグローバルな仕事に関しては全然できますよ。僕は日系企業から海外赴任を経験しましたが、グローバルに事業を展開している日系企業の方が、海外という意味合いでは距離は近いと感じています。
実際外資系企業から海外赴任って、事例としてはかなり少ないです。海外のTOYOTAの現地社員が、日本のTOYOTAに出向してくることはそんなにある話じゃないですよね?よほど優秀じゃないとそういうことは起きません。
これと同じです。あなたも外資系企業に入ったら、相当優秀じゃない限り、会社は敢えてあなたを海外へ送ろうとはしません。
このように、外資のイメージ先行で考えてしまうと、いろいろなギャップが起こり得ます。
実際に外資系で働いている人に取材をしてみました。より深い外資系の実態を知りたいなら以下の記事から読むことができます。
外資系が凄いんじゃない。どこにいっても凄い企業は凄いだけ
述べてきた通り、日本人は外資系企業に対して少し過剰なほど良いイメージを持っています。
でも、外資系企業だから凄いんじゃないです。どこに行っても凄い企業は凄いし、凄くない企業は凄くない。外資、日系という括りは本来関係ないんです。
こういうイメージ先行で外資系企業に就職や転職をすると、いろいろ苦労することも多いと思います。外資系というイメージに釣られすぎないこと、それより個々の企業の実態を見ること、これが凄く大事です。
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