ジョーです。僕は大手企業に新卒で入社し、その後は海外で働いたり、副業で個人ビジネスをやってきました。今はキャリア支援の仕事をしており、これらの経験の中で、いろいな業界や仕事を国内外問わず見てきました。
その中で見えてきたことですが、業界には、これから伸びていく成長業界と、これから沈んでいく衰退業界があります。
毎日仕事をしていると、将来自分のいる業界や会社が成長していくか、あるいは衰退していくか、ふと考えてしまうことってあったりしませんか?かつての僕はよくありましたし、実際僕の周囲でも、自分のいる業界が将来どうなるか気にしている人は多いです。
現代は昔とは違い、終身雇用の崩壊や年金不安など、不安のタネはつきものです。むしろ、不安を何も感じない方が不思議なくらい、将来は不透明で不安定。いまはそういう時代です。
だからこそ、これからどんな業界が成長していくか、あるいは衰退していくか。それを個々人が見極め、成長している業界の勝ち馬に乗ることが大切だと僕は思います。
そこで今回は、これから伸びていく成長業界と、これから消えていく衰退業界を、これまでの僕自身の経験からお話ししていきます。
Contents
今は大丈夫だけど、あなたの業界はこれからも本当に大丈夫?
「今まで大丈夫だったんだから、これからも大丈夫だろう」
このように、人は自分が経験してきた過去の経験から、未来についても同じ思考をするものです。ですが、あなたのいる業界は本当にこの先も大丈夫なのでしょうか?
近年は技術革新のスピードが凄まじく、業界や企業をとりまく環境は日々変化しています。個人的には、あなたや僕がいる業界・企業が、この先も安泰だとは思いません。
1999年〜2017年の書店数の推移
近年はその急速な技術革新によって、淘汰された業界や企業は数多く存在します、
例えば書店。Amazonを代表するように、近年はECでの買い物が主流となりました。その影響で、日本国内の書店の多くは淘汰されています。以下のグラフは、1999年〜2017年までの書店数の推移です。
引用:日本著者販促センター
1999年には22,296店舗あった書店が、2017年には12,526店舗まで数を減らしています。これは、ECの発達によって、人がネットを通じて本を買うようになったからです。本を店に行って買わずにネットで買うことが主流になってきたので、多くの人にとって書店は不要になったんですね。
そして書店が減ったということは、書店における雇用も減ったということです。つまり、その過程で仕事を失った人も多くいるということです。
書店数はこれまで18年間、ひたすら減少傾向を続けています。今後も書店数は減っていくことは明白です。それに伴い、職場を失う人の数も増えてくるでしょう。
これは何も書店に限った話ではありません。Webの広がりから新聞などのシェアも落ちてきています。店舗型の家電量販店も売り上げを落としています。多くの業界、企業が、10年前とは違う状況に追い込まれているのが現状です。
影では多くの業界で仕事が奪われている
このように、僕たちが気づかない間にも、多くの企業が淘汰されています。働き口を失う人も増えています。これから日本は二極化が進み、持つものと持たないものの格差社会が起きるでしょう。今までは普通に職があっても、そういう普通の仕事がなくなっていく時代がこれからの時代です。
だから、決して他人事ではないと僕は思います。一つの技術革新が業界構造に穴をぽっかりと空けてしまう現代においては、絶対に安心な仕事や業界はないんですね。
僕の友人には、大手企業にいて、「なんとなくこのまま生きていけば豊かになれそう」と思っている人も多いです。ですが、これから先はどんな業界で働いていても、「自分にもそういうことは起こり得るものなんだ」と認識することが、今の時代はとても大切なんじゃないかと思います。
これから伸びていく成長業界
どの業界、どの企業なら、100%大丈夫というものはないです。ですが、これから成長していきそうな業界と、衰退していきそうな業界は、概ね予測することはできます。
成長業界、衰退業界を見極めるためには、いま既に起こり始めている「大きな2つの変化」から考えていくと見えてきます。その大きな2つの変化とは、「少子高齢化」と「AIやテクノロジーの進化」です。この2つの観点で、成長業界と衰退業界を考えていきましょう。
少子高齢化で成長していく業界
これからの日本は少子高齢化が進んでいきます。子供の数が減り、高齢の方が増えていきます。ということは、これからは高齢者をターゲットにしたビジネスが広がっていくことがまず容易に想定できます。
高齢者をターゲットにした仕事と言えば、例えば介護。2050年には日本の総人口の1/3が65歳以上の高齢者になるというデータも出ており、介護を必要とする人の数は確実に増えます。なので、高齢者の介護施設や介護サービスなどは、これからマーケットは成長していくでしょう。
高齢者関連で少し視点を変えると、高齢者の娯楽をターゲットにしたビジネスも発展するでしょう。高齢者の方は、若者と比較してお金も時間も多くあります。高齢者の方々が老後を楽しめるような娯楽やプログラムを提供することは、大きなビジネスとなるでしょう。
AIやテクノロジーの発達で成長していく業界
AIやテクノロジーが発展していく中で、AIやテクノロジーを生み出す企業や技術者の需要は大きく増加するでしょう。
また、それらのテクノロジーを正しく運用するためのコンサルティング業も成長していくでしょう。AIやテクノロジーの発展は、もはやIT業界だけのものではありません。メーカー、不動産、金融・・・あらゆる業界がAIやテクノロジーの活用を進めています。AIやITに詳しくない企業が、正しく技術を運用するためにサポートができるコンサルタントは、これから先は特に重宝されていくでしょう。
また、あらゆる物事がシステム化していく中で、人間にしかできないクリエイティブな仕事も残ります。アイデアを考える企画やデザイナー、複雑な事象の中から顧客の課題を特定して解決するコンサルタントや営業、エンターテイメントやグルメの分野なども、クリエイティブな仕事です。
こういったAIやテクノロジーがまだ得意としていない業界や仕事は、中長期的に重宝されていくと僕は思っています。
もう伸びていかない?これからの衰退業界
逆に、少子高齢化やAI、テクノロジーの進化に逆行する、あるいはついていけない業界は淘汰されていくでしょう。
AIの発展は、これから多くの仕事を奪っていきます。AIは人間が行う処理の何千倍も早いスピード・質で物事を処理します。
つまり、何かを早く、正確に処理したり計算をするような類の仕事は、AIに任せた方が効率が断然良いんです。
1人の人が1週間かけてやることを、AIなら数秒で片付けることができます。もはやそういう領域では、人に勝ち目はありません。
diamondの記事では、「これからなくなる仕事トップ10」を次のようにあげています。
引用:http://diamond.jp/articles/-/76895?page=2
例えば会計士。会計士が行う税務関係のややこしい計算は、まさにAIが得意とする領域です。計算が複雑になればなるほど、人間がやる場合はスピードも質も落ちますが、AIはそのスピードも質も落ちません。
銀行の融資もそうです。銀行の業務はAIに置き換えることが可能なものが多く、実際に大手のメガバンクは人員削減計画に動いています。数十年前までは「メガバンクに入社=人生安泰」という構図だったのが、今では「なんで今さらメガバンクに入るの?」という印象に徐々に変わりつつもあります。あんなに安心だと思ってたのに・・・と思う方もいるかもしれませんが、わからないものですよね。
また、自動運転や自動レジなどの普及により、運転手や接客、レジ打ち係なども淘汰されていくと言われています。
このように、多くの業界、多くの企業が、AIやテクノロジーの発展により淘汰されていきます。メガバンクですら先が見えないんです。もはやどんな企業も他人事ではないと、僕は思います。
これから伸びていく業界に身を置くことが大事
もしあなたがこれから先も安定して暮らしたい場合、一番大切なことは成長業界に身を置くことです。
長期的な視点に立つと、衰退業界でいくら頑張っても、給料は右肩上がりでは上がっていきません。どこかで打ち止めになり、減少傾向をたどります。衰退業界ではそもそも業界に流れていくお金の量が減っているので、どれだけ頑張っても報われない可能性の方が高いんです。
だからこそ、これから伸びていく業界・企業に身を置くことが大切です。流れてくるお金の量は多く、お金の総量も多い。頑張ればその恩恵を受けやすいからです。
また伸びていく業界は、これから必要とされるスキルも身につけやすいです。当然、成長業界には優秀な人材が集まっていきます。そういう人が集まる業界、企業でスキルや経験を磨いていくことこそ、これから先を生きる最大のリスクヘッジになると僕は思います。
最近の転職市場は、5000人規模の企業から、300人未満の企業規模の会社に転職する人が増えています。この事実を見て僕は、「企業規模で仕事を選ぶ時代の終焉」を感じました。
これからは、「企業規模」ではなく「成長機会」で仕事を選ぶ方が、長期的に見てプラスの側面が多いでしょう。
だからこそ、勝ち馬に乗りましょう。成長業界、成長企業に身を置くことで、不安定なこの時代においても、良いキャリアは築いていけると僕は思います。
成長業界に転職するにはどうすれば良い?
述べてきたように、もしあなたが衰退業界にいるなら、成長業界に転職をすることを検討してみてはどうでしょうか?
その場合、まずは転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職というものは、転職先の担当者に、「この人ならうちでも活躍できそうだな」と思わせることができるかが転職成功の鍵です。
でも、自分が持っているどの経験、どのスキル、どの知識が活きるか、評価してくれるのか、あなたはわからないです。その棚卸しや確認のために、転職エージェントを利用することが大事です。
転職エージェントは、各業界で必要なスキルや経験、各企業ごとの選考基準を把握しています。つまり、あなたの経歴を伝えることで、あなたが目指せる業界や企業などを、詳しく教えてくれるということです。
あなたの持っているどのスキル、経験、知識が評価されるか、あるいはスキルや経験は不要で、未経験でもこんな特徴を持っている人が評価されるなど、自分で考えててもわからないことを、彼らは教えてくれます。
もちろん、転職エージェントにも質の良し悪しがあります。なので見極めは必要ですが、相談は無料なので、まずは一度相談だけでもしてみてはいかがでしょうか?
おすすめの転職エージェント一つ挙げるとすると、おすすめはdodaです。dodaは転職業界でも最大手で、どんな経歴、どんな職種、どんな業種でも転職成功実績があります。あなたがどんな企業には入れそうか。対面や電話を通じて教えてくれますよ。僕自身も一度転職をした際、真っ先に登録をしました。
また、《決定版》20代におすすめの転職エージェント6社を転職のプロが挙げるの記事では、成長企業の求人を多く持っているエージェントをまとめていますので、こちらも詳しくは読んでみてください。
まとめ
今回は成長業界と衰退業界について話してきました。
給料も上がらない。年金もあてにならない時代です。自分の寿命より会社の寿命の方が短いと言われている時代です。そんな時代だからこそ、ただ会社に流されず、自ら考えて道を決めていくことが必要だと僕は思います。
その一つの方法が転職ですが、個人的には副業という生き方もおすすめです。サラリーマンこそ「副業」や「複業」をするべき【具体的な方法付き】の記事では、僕が会社員として働きながら副業をしている生き方を取り上げていますので、こちらもぜひどうぞ。